足場工事の作業は墜落などの危険を伴います。
そのため、現場ではそのような危険を防止するために仮設設備ではあるもののさまざまな安全対策が施されています。
今回は、足場工事における安全対策についてどのようなものがあるかを解説しましょう。
足場工事で行われている安全対策とは?
足場工事で行われている安全対策として次のようなものが挙げられます。
・足場の部材のチェック
・足場の点検
・足場の使用方法の確認
・足場に必要な措置
・講習会の実施
・法律による規制
これらについて見ていきましょう。
足場の部材のチェック
足場の部材チェックは重要な安全対策です。
そもそも足場は金属で、しかも過酷な現場で繰り返し使用されます。
そのため、部材の腐食や損傷が発生することも珍しくありません。
表面のさび程度であれば、そのまま利用することもありますが、荷重をかけたら破断する恐れがあるような部材については使用を取りやめるなどの対処を行います。
足場の点検
足場の工事中も正確な施工ができているかこまめにチェックします。
緩みの有無や正確な作業がされているかといった点を確認しながら、問題箇所があれば速やかに修正をしているのです。
足場の使用方法の確認
足場の使用が適切に行われているか確認します。
たとえば、部材の梁の部分に足をかけて作業をしていたり、手すりを取り外して荷物を運びやすくしていたりといった危険な利用がされてないかを常に監督します。
足場に必要な措置
足場が安全に設置されているか、必要な措置が取られているかも重要なポイントです。
足場の脚部と踏板などの水平面との角度が75度以下になっているかを確認したり、足場からの墜落防止としてネットを張ったり、安全帯を使用できるようにしたりといった措置を行います。
講習会の実施
現場での安全対策ではありませんが、安全に関する教育を受けることも安全対策として行われています。
法律による規制
労働安全衛生法という法律によって足場の安全基準が定められており、それに準じて安全対策が行われています。
足場の安全対策のための講習会
足場の安全対策については、講習会が行われています。
これは足場の組立て等作業主任者技能講習と呼ばれるもので、足場工事の安全管理責任者が受講する講習会です。
この講習会は、安全対策に関するさまざまな技術や知識を学ぶ講習会で、足場工事の現場においては、この講習を受講し修了した足場の組立て等作業主任者を配置しなければならないというルールがあります。
これはかなり強力な安全対策といえるでしょう。
安全対策の基準となる労働安全衛生法
労働安全衛生法は、足場工事に限らずさまざまな職場環境での安全と従業員の健康を確保するために定められた法律です。
足場に関する項目も定められており、足場の点検や足場の作業床のサイズといった規格に関するものや、作業を行うにあたっての安全措置に関するものなどかなり細かく定められています。
この法律を理解して足場工事を行うことで、安全対策としての効力が発揮されるのです。
まとめ
足場工事では施工する際にさまざまな安全対策を行います。
足場の破損の有無といった作業前の点検をはじめ、施工が正確に行われているかといった点検、さらには足場の適切な使用方法といったものが挙げられます。
今回は足場の安全対策として床面の安全確保などいくつかの安全対策を紹介しましたが、現場ではそれ以上にさまざまな安全管理がされているのが実際のところです。
このようにして足場工事での労働災害や事故を防止し、安全な工事を施工するための努力が日夜行われています。