足場の寸法規格は安全な足場工事のかなめ!見分け方を紹介!
枠組足場やくさび式足場などさまざまな種類が足場にはあります。
しかし、寸法にも種類があり、規格を合わせないと安全が確保できなかったり、足場自体が組みあがらないということも少なくありません。
そこで今回は、足場の寸法規格はどのようなものがあり、見分け方はどのようにして行われるのかを解説します。
この記事を読めばきっと足場の寸法規格違いでのトラブルを減らせるでしょう。
足場には2種類の寸法規格がある
足場には寸法の規格が2種類あり、次の2つがあげられます。
1・インチ規格
2・メーター規格
簡単にいえばインチで作られた足場部材はインチ規格の足場であり、仮設に設置する部材も含めてすべてインチを基準に作られています。
一方、メーター規格はメーターで作られた部材であり、すべての部材がメーター(mm)の表記で作られています。
両者は基本的にインチとメーターとでサイズが明らかに異なることがほとんどです。
しかし、鋼製足場のようにインチ規格が1829mmなのに対し、メーター規格が1800mmという微妙な違いのものも存在します。
さらに重さに至っては似たようなサイズでは数百グラムしか重さの違いがないため、重さの感覚で用意してしまうと、確実に誤った部材を用意する危険性があります。
さらに、こういった部材を用意してしまうと、組みあがるものの微妙にサイズ感が違うことから足場が崩れてしまうことも十分考えられるのです。
このように2つの寸法規格が存在するため、足場の資材や部材を作業前に用意する際に、サイズや板の種類の規格がばらばらにならないよう配慮が必要といえるでしょう。
足場の正確な寸法の規格を確認するには?
足場の正確な寸法の規格を確認するには、実際に測るしかありません。
足場の型番で調べるという方法もありますが、各社が独自のナンバリングをしているので、共通した見分け方がないのです。
しかも寸法を測ることによって規格を確認する方法もコツがあります。
それは、芯と芯で計測することです。
たとえば、筋交いの場合は金属の端から端でなく、接続するための端にある穴の中央同士で計測します。
このほか、枠組足場の場合は、パイプを差し込む穴の中央同士、鋼製足場板の場合はヒンジの軸の中央同士で計測します。
誤った測り方をしてしまうと、正確な足場の寸法が分からず、規格を正確に分けることも困難です。
なぜ足場の寸法規格は2種類あるのか?
このようにインチ規格とメーター規格は、足場を組むにあたってそれなりの問題になってきます。
なぜこれほど紛らわしいことになっているのかといえば、メーター規格をあと付けしたことが原因です。
枠組足場はもともと日本になかったもので、アメリカから導入しました。
当初は国産化していなかったため、アメリカのインチ規格で使われていたのです。
実際現在もメーター規格よりもインチ規格の方がシェアを握っており、その影響力は強いといえるでしょう。
ただ、現場では不慣れなインチによる規格よりも、国内で図面の規格にもなっているメーター規格の方が使いやすいという事情がありました。
そこで、国内メーカーがメーター規格の足場をリリースしたという経緯があります。
ちなみにメーター規格で作った足場の方が若干小さく軽量に作ってあり、運送コストや現場の負担も軽減できるメリットを持っています。
このようなメリットがあるものの、やはり今でもインチ規格の足場を採用している足場工事の企業は多く、基本はインチ規格で運用されているというイメージで携わるのが良いでしょう。
まとめ
足場の寸法規格にはインチ規格とメーター規格があります。
それぞれにメリットはあるものの、もともと先に導入されたインチ規格の方が多いといえます。
もし、それぞれの規格が分からなくなったら、正確なサイズ計測を行ってどちらの規格か判断するようにしましょう。
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