くさび式足場の組み方ってどんな順番で行われるの?
ハンマーひとつで組み立てたり、解体できたりといった特徴を持つのがくさび式足場です。
くさびで連結されているため、ハンマーで取り外しをすることによって迅速な組み立て、解体ができる組み方でもあります。
しかし、具体的にどのような流れで組むのでしょうか。
そこで今回は、くさび式足場の組み方について、それぞれ解説していきます。
くさび式足場:基本部分の組み方
くさび式足場の基本部分の組み方は次のようにして行われます。
・部材の配置
・支柱の組み立て
・踏板の設置
・手すりやブラケットの接続
最初に部材を配置していきます。
建物の前の軒長(のきたけ)に合わせて踏板の長さを設定します。
さらに部材を図面通りに配置して、組み立てやすいように部材を設置していきます。
次に部材を組み立てていきますが、最初に支柱の脚部から組み立てていきます。
基礎部分となるジャッキベースの下にアンダーベースまたは、専用の金物を設置し、固定されたジャッキベースに支柱を差し込みます。
ここまでできたら支柱を組んでいきますが、くさび式足場の場合は、ハンマーを打ち込むだけで固定することができます。
3ステップ目は、足元の踏板を設置していきます。
踏板を設置することで、支柱と支柱の間が移動できるようになるのですが、長さが合わないと接続できないので、あらかじめ長さをそろえておくことが重要です。
その際に、踏板を支えるブラケット(三角形の部材)を設置し、踏板を下から支えていきます。
4ステップ目は、手すりや階段などの設置です。
手すりは作業床から90㎝の高さに手すりをはめ込んでいきましょう。
並行して階段も接続します。
このようにして組み立てていきますが、内柱(ないちゅう)と呼ばれる補助の支柱を2スパンごとに設置することも並行して行っています。
また、支柱のジョイント部分は、同一層内に集中すると、強度に問題が出てくるので千鳥格子のように組んで分散している点も特徴です。
くさび式足場:下屋(げや)部分の組み方
下屋部分とは、メインの屋根よりも一段下げた場所に設置された屋根部分です。
一戸建ては、箱状の家もありますが、多くは2階に一回り小さな階層が建てられ、一階の空いた部分に屋根がついています。
そのため、一戸建ての建設やリフォームには下屋足場を組む必要があるのです。
この下屋部分の足場組み立ては次のようにして行われます。
・手すりの設置
・敷板に自在ジャッキを固定
・支柱設置
・敷板と支柱を固定
最初に根がらみ用の手すりをつけます。
根がらみとは足場の場合、下屋の上にかける横方向の支柱のことです。
手すりに並行して勾配に応じたポケットの位置を決定します。
そのうえで敷板に自在ジャッキを固定して、敷板の高さを調整しやすくします。
ここまでできたら下屋に支柱をセットしていきます。
支柱をセットすることでここに部材がつけられるようになるので、安定するように設置していくことが重要です。
支柱に敷板をセットする場合は、敷板を片足で固定しながら支柱へ接続していきます。
そして根がらみ用の手すりとも接続していきます。
以上の作業を繰り返し、2階の足場に接続していく流れです。
まとめ
くさび式足場は、ハンマー1つでスピーディに組み立てられる組み方の足場です。
今回は、基本的な流れと、下屋足場の流れを中心に解説しました。
ただ、現場では安全確保や建物の形状によって若干流れが異なるケースもあるので注意しましょう。
ハンマーで組み立てができるくさび式足場は、建設現場でも増えている足場です。
大まかな流れを知っておくだけでも、かなり連携が取りやすくなることでしょう。
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